
本稿は、2000年から2017年の期間におけるインドネシアの所得に関する地域収束仮説を再検討することを目的としています。非線形動学的因子モデルを適用し、地区レベルの所得に関する新たなデータセットを用いてクラブ収束仮説を検証します。結果は、インドネシアの地区の所得動学において有意な5つの収束クラブが存在することを示しており、これは分権化政策の実施後においても地区間で所得格差の問題が持続していることを意味しています。続く分析は、収束クラブに関する二つの注目すべき特徴を明らかにします。第一に、同一の州に属する地区は同じクラブに属する傾向があり、第二に、特定の特徴を持つ地区(すなわち大都市や天然資源に富む地域)が最高所得クラブを占めています。総じて、本稿の知見は、収束クラブごとに差別化された開発政策の重要性や州間の開発戦略の重要性を含め、いくつかの示唆に富む政策的含意を示しています。